映画『モンスターハンター』の感想とちょっとした考察です。
ネタバレも含まれていますので、ネタバレを避けたい方は視聴後に読むことをオススメします。
結論と前置き
単刀直入に結論から言いますと、アメリカンな映画のお約束とパニックものが好きな映画好きには楽しめる映画だと個人的には思いました。
ということで、映画『モンスターハンター』を先日観てきました!
全世界累計6500万本超えというCAPCOMの看板ゲームのひとつである通称『モンハン』を実写映画化した作品です。
公開日の2021年3月26日はモンスターハンターライズの発売日でもあります。
公式サイトはこちら
https://monsterhunter-movie.jp/
主演はミラ・ジョヴォヴィッチ。
監督はバイオハザートシリーズの映画も担当されているポール・W・S・アンダーソン。
夫婦で尊い。
『フィフス・エレメント』『ジャンヌ・ダルク』『バイオハザード』とミラ・ジョヴォヴィッチが主演されている映画が好きなのでそれだけでも期待値が高かったです。
ストーリー考察と感想(ネタバレあり)
■ストーリー序盤 難関ディアブロス
砂の海を行く船、モンスターハンターワールド(以下MHW)の序盤のような演出で始まりました。
だがしかし、砂の海は過去作っぽさがあるような? ダレン・モーランでも出てきそうだなと思っていたら、映画の企画は10年以上前からされてたそうで元々はモンスターハンター4がベースだったらしいです。
そこからシナリオがリライトされたとのことでした。だいたいあってた(笑)
陸軍大尉でもある国際連合軍隊長のナタリー・アルテミスたちの序盤の掛け合いがわたしは結構好きです。
悪口とも取れる軽口の応酬も見ていて仲が良いんだなぁとわくわくします。
アクション映画などでよくある職種に関する自虐的な歌をみんなで歌いながら任務を遂行する姿は、お約束的な感じでにまにましながら観てました。
嵐に巻き込まれて異世界へというのもこれまた定番で、複雑な世界を表現していくのでしょうからシンプルな事件というのはわかりやすくて好感度があがりました。
ニューワールドとテロップの出たその世界では、一面が白い砂ばかりの砂海が広がっています。
遭遇したディアブロスは黒っぽい個体だったのでディアブロス亜種と呼ばれているモンスターかと思われます。
ちなみに正確には亜種ではなく、繁殖期のディアブロスの雌というだけだったりします。
二本の角が本当に凶悪で、馴染みの鳴き声は思わず「お!」とよろこんでしまいました(笑)
元々ディアブロスは強いのでその亜種となるとなかなか勝てないと思うのですよね。
実際その通りに国際連合軍が翻弄されてしまってました。
■そして影蜘蛛ネルスキュラ登場
その後に出てきた影蜘蛛ネルスキュラはゲームとは違う性質を持っていて、パニックホラー的なモンスターに生まれ変わってたようにしか思えません。
子蜘蛛もわんさかいて、体に卵を産みつけたり、巣にお持ち帰りしたりと「ネルスキュラってあんなに怖かったんだ……」と思わず身震いです。
ディアブロスと違ってネルスキュラはそんなにゲームで苦戦した覚えがなかったんで、結構新鮮でした。
アルテミス大尉がネルスキュラの一撃を受けて心臓が止まったにも関わらず息を吹き返したのは、あれは麻痺攻撃を受けてたのが解けたからかな? と考えていたり。
ただ呼吸も鼓動も止まる麻痺攻撃って怖すぎるなとは思いますが。
ハンターもちょくちょく登場しては矢を放ってましたが、瓶の装填ではないんだなあとギミックを観察。
矢に括り付けたり、ネルスキュラの毒の器官? を使って矢を作ったりというのは面白いなぁと思いました。
大剣を使ったり双剣を使ったり、終盤では操虫棍を使ったりとマルチに武器を扱うことができるハンターっていうのも興味深いです。
意外だったのは全然パーティープレイがないことでした。
予告からの推測でわたしは、国際連合軍のパーティーが異世界でハンターとして活躍するのかと勝手に思っていたのでした。
最終的に複数人で狩猟はしてましたが、連携プレイとはやや言い難い印象です。
ディアブロス亜種をアルテミス大尉とハンターで討伐後、嵐吹く謎の塔(スカイタワー)へ向かうところも好きです。
先の戦いで瀕死状態に陥ったハンターを見捨てないアルテミス大尉。
ディアブロス亜種の皮を剥いで即席のソリを用意してハンターを乗せ、自分も満身創痍なのに引っ張って運んでいく。
途中のレスキューアイテムを使ってテントを張ったり心肺蘇生させるところも現代知識が持ち込まれているのが良いなと感じました。異世界にいるんだという対比がされていて、そういうところで感動してしまうわたしです。
だけど回復薬みたいなアイテムは出てこないんだな〜というのは少し残念ではあったり。
ただ設定を目一杯持ち込むとわかりづらい作品にはなってしまうと思うので納得もしています。
■秘境と空の王者リオレウス
砂海を抜けるとジャングルのような場所に出ます。
オアシスがあって「良かったね!」と思わずアルテミス大尉たちを心の中で労う気持ちが湧き出ました。
ここは南アフリカの秘境だそうで本当に存在する場所でCGではないそうです。
めちゃくちゃCGだと思って観てました(笑)
ちょっともったいなかったかな。Blu-rayが出たらまた見直そうと思います。
アプケロスが大量に水場にいるのも結構圧巻です。
ゲーム内であんなにずらっと揃っているのは見たことがないので新奇でした。
途中でガレオスでこんがり肉を焼いて作ってるシーンはやっぱりうれしい。
ガレオスのお肉からだからあんまりおいしそうには思えなかったのはここだけの話です。
ジャングルで野宿中にリオレウスの進撃に遭います。襲われてばかりです。
リオレウスがまた凄くかっこいいんですよ。
看板モンスターって感じです。
出てくるモンスターが鳴き声も含めそのままの姿なのが素晴らしいです。
ネルスキュラはやや除きます。
大混乱に陥ったアプケロスの大群がアルテミス大尉たちに向かってくるというアクシデントが。
窮地に追いやられるも冒頭の一団が合流し、双剣の舞(鬼人化で炎を剣に灯して火でアプケロスを避けさせた?)でどうにかやり過ごすのです。
が、アルテミス大尉は拘束されてしまうというのはちょっと寂しい展開です。
大団長は過去にも異世界から来た人間を知っているらしく、言葉が通じたのはわたしは登場人物でも無いのにほっとしました。
言葉が通じないって不安だよなぁとわたしはずっと思ってしまっていたみたいでした。
アイルーが出てきたのにも心の中で思わずガッツポーズ。
キッチンアイルー? にしても、アイルー可愛い。
ゴツいシェフでしたが。
■激闘リオレウス戦(異世界と現実世界で)
元の世界に戻るにはスカイタワーに行くしかない。
だけどリオレウス討伐付き合わないとだめだとかいう大団長。
一団とアルテミス大尉はスカイタワーで対リオレウス戦の開始です。
火を吹く前に一瞬の隙ができる、と言っていたわりにあまりそこは強調されていない演出だったかなーとか思いました。
炎やばいとは思いました。
激戦の最中、アルテミス大尉は崖から転落し異世界を繋ぐゲートにまっしぐら。
現実世界に戻り、国際連合軍を探していた仲間たちに救出され一件落着と思いきや。
リオレウスもこちら側の世界に来てしまうという、パニック映画でよく見るお約束展開に思わずにんまり。
リオレウスの火炎ブレスはとにかく無双状態。
圧倒的な火炎温度でどんな兵装も燃やし尽くしてしまう。
パニックものの痛快さここに極まれり! な展開にモンハンファンはこれどう思うんだろうと不安になったり。
賛否両論になるのもひとり納得でした。
わたしは映画のお約束やパニックものやアメリカンな映画のテイストがわりと好きなので面白いとの感想です。
wktkしながらリオレウスの圧倒的な火力を見てました。
アルテミス大尉が体を張って攻撃、一度は倒れたリオレウスが再び起き上がり牙を剥く。
そこへハンターが爆裂弾のような弓矢の攻撃を放つのが熱かった……!
あれは爆破瓶が近いのかな?
大団長もあれはこちら側のモンスターだからなと狩りを助けてくれるのもこれまた熱い展開。
■ストーリー終盤のサプライズ
再びゲートを潜り、異世界へ。
そこにゴア・マガラがいたのはわたし歓喜!
かつてモンスターハンターダブルクロスでゴア・マガラ派生の双剣を使って魅力に気づいたのでした。
でもイヴェルカーナではないんですね?
MHWはチュートリアルも終えてないわたしが言うことではない(笑)
だけどもゴア・マガラからのシャガルマガラ、もしくは渾沌に呻くゴア・マガラと変貌したら映画の展開的に物凄く熱い。
でも何より劇中で「英雄の証」が流れたのが一番最高に熱かった!!
続編はあるのかな?
期待したいけど、こういう終わり方する映画ってだいたい本決まりではないよねと思ってしまう映画好きです。(評判次第ってところかな。)
でもぜひシリーズで続けて欲しい。絶対観たい!!
続編を期待しつつ、また狩りに行こうかと思います。